近年のマッサージ店舗の増加

手もみどころ、という看板を掲げてマッサージ業を営業する店舗は増加し続けているのは統計的にも示されている。
背景には近年の資格職への人気の高まりがあるとされている。

大学などでの専門教育4年間を要する看護師や医療系技師などの資格職に対し、非常に短い半年という期間の専門学校通学でマッサージ師の資格が取得できることが背中を押している原因であるようだ。

また一度資格を習得してしまえば開業などを含め、営業に関しては自由であることが店舗の乱立を招いている要因である、とする向きもある。

ここで問題となるのは、半年という期間で学習した内容をもとに多くの施術師が施術を行うが経験値を積まないままに営業に踏み切ってしまう例がままあることだろう。

人体の解剖などをしっかりと学ばないまま施術を行っている例もあり、施術の過程で神経や血管などを傷つけてしまうケースについても報告がされている。

こういった施術に関しての有害事象の報告は絶えないが、初めて施術を受けるスタッフの場合はどのような力加減や手法で施術を行うのか、という情報を被術者側は把握していないことが多い。

そのため、事前に情報を集めて防ぐ、ということがなかなかできないのは非常に問題となる。

中には無資格のアルバイトスタッフを施術者として扱っていた、という信じられないようなケースも存在しているだけに、何が信頼に足るものかなどとはもうわからなくなっているのが実情だろう。

施術のために神経の麻痺を患った、という訴えが・・・

また、有害事象と施術との関連性について証明が困難な場合が多く、どうしても後手に回らざるを得ない被害者側の訴えは十分に聞き入れられないことが多い、という実情が叫ばれている。

過去にも、施術のために神経の麻痺を患った、という訴えが起きたが、聞き入れられるまでに途方もない時間がかかった。
当初は見られていたあざなど、神経障害以外の症状はすっかり消えてしまったため非常に煩雑な思いをしたことだろう。

ですので、そもそも有害事象に出会わないことが最良の策となりえる。
では、私たちはマッサージをお願いしても有害事象に出会わないためにはどのような対策を講じるべきなのかを考える必要がある。

施術者の実力に関しては事前に分からないことばかりですので、まず基礎疾患がある場合はそれを先に伝えることが身を守るうえでは重要だ。

そのあたりに配慮できない施術者であればうっかり、と有害事象を招いてしまいかねないため、注意を要するのだ。

力加減が調整できず、体重をかけるように施術を行うマッサージ師は論外であると言えるだろう。

マッサージの目的は循環の改善であるから、力を思いっきり加えても血流やリンパの流れを改善することは出来ないため実力の伴わない施術者か、力をとにかく込めたほうがいいというおかしな思い込みに囚われている施術者だ。

こういったスタッフの施術により過度な痛みを感じた場合は施術を制止してもらったほうが賢明な判断だろう。

首周囲に過度に力を加えてはならない

また、首周囲に過度に力を加えようとするスタッフは特に危険であると言える。
確かに、首や肩は凝りやすい場所であるが前述のとおり凝りの解消は血流やリンパの流れを改善することによって果たすべきであり、力を込めればいいというものではない。

しかも、首や肩は脊髄神経根からの距離が短く、加えて重要な役割を果たす神経が集合しているために施術で万が一神経障害を患った場合、体幹や上肢の動きが障害されるなどの重篤な後遺症を生じる可能性がある。

補償を求めても機能は帰ってはこないため、首周りを強い力で施術を始めた場合は自分の身のために施術を中止させたほうがいいだろう。


http://www.joa.or.jp/public/sick/condition/stiffed_neck.htmlより引用

逆に、有害事象を生じにくい施術の方法としては、筋の線維に沿ってなぞるような方法であると言われている。

筋の凝り、とは無意識な緊張による血行悪化に加えて乳酸という筋肉が働いた後に出る老廃物が過度に貯留することが原因であるため、それを押し流すように施術してくれる施術者であれば有害事象を生じにくい、と考えられるのだ。

力を込めないと施術を受けたとは実感できない、という方も一定層居るが筋線維を痛めつけるだけの結果になりかねないことを知ってもらわなくてはならない。

おかしいな、痛いな、と思った場合は正直に伝える

マッサージを受ければ肩こりや腰痛を一時的にでも改善することは可能ですし、施術自体は人体解剖学に基づいたものですので方法論事態に罪はない。

たまたまスタイルが合わなかった、という可能性もあるが、実力が伴わない施術者のために有害事象を抱えて生きていく、というのではあまりに割が合わない。

おかしいな、痛いな、と思った場合は遠慮なく施術者へ言わなければならないのだ。

医療とは異なり、レントゲンやMRIなどの検査もしなければ、事前に十全な問診や診断を伴わないため施術ではありとあらゆるリスクが見逃される可能性がある。

それ故に思いもよらない有害事象が起こりえるために、トラブルが頻発しているのだ。

自分にぴったりの施術者に出会えたのならそれはとてつもない幸運だから、その方を手放さないでいることをお勧めする。